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2019.07.13ブログ

東洋医学で見る「老い」






おはようございます。
大阪府豊中市で開業して30年以上の実績を持つウラノマッサージの伊藤です。





人間は高齢になると認識機能が低下したり、抑うつ状態になったり、動作も遅くなります。この『老い』や『おとろえ』について、今回は東洋医学の古典、つまり古代中国の書物にある記述を紹介します。





◆今から2千年前に書かれた『素問』という書物があります。
現存する世界最古の医学書です。我々、鍼灸あん摩マッサージ師にとっては学生時代に授業などで馴染み深いものです。
その内容は Q&A 方式で、黄帝という王様が高名な医者でもある岐伯という学者に質問をして学者がそれに答えるという形をとっています。
『素問』というタイトルは『素朴な質問』という意味です。





◆前置きが長くなりましたが、以下の内容が素問の序文とも言える冒頭の問答です。また長文が続きますがお付き合い下さい。2千年前の話です。
参考【意訳 黄帝内経素問】小曽戸文夫+浜田善利 共著 築地書館より





◆ある時、黄帝が、岐伯にたずねた。
◇大昔の人々は、百歳をこえてもまだ動作が衰えなかった。ところが、今の人々は、五十歳を過ぎると衰えて来る。これは一体どうしたわけだろうか?。
◆これに対して、岐伯が答えた。
◇昔の長寿であった人々は、季節に応じた飲食をとり、生活態度に節度があり、心身を過労させず調和がとれていました。
そういう者は百年の寿命を全うする事ができたのです。
ところが、今の人々は、果汁のように酒をガブ飲みし、情欲のままに精力を消耗し、心身の気を温存せずに、気ままに行動して欲望を満足させて、長寿の本当の楽しみを知らずに、五十歳になると、老化してしまうわけです。(後略)
◆以上が始めの「つかみ」の部分です。あえて誰にとっても耳の痛い話を大げさに表現してると思いますが、2千年昔も現代も人間は変わらないですね。
◆このあと問答は、養生法や男女の年齢ごとの身体能力の違いや、模範とする生活態度と続き、壮大なスケールで自然哲学や生理学病理学の問答へと続きます。もちろん鍼灸あん摩の話も大切な治療法として出てきます。
『おとろえ』という命題を真っ先に取り上げた所に『素問』や古代中国人のしたたかさを感じます。
◆鍼灸あん摩の起源は、この素問よりも古く、紀元前2世紀ごろの書物に鍼灸治療の記述が既にあるそうです。





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